光文社文庫 6月の新刊

(6月13日発売/一部地域をのぞく)

今月の新刊はコチラ

  • へっつい稲荷の猫
    佐伯泰英
    定価:836円(税込み)

    一冊読み切り作品です!
    新しい音を造りたい。粋な文化の息づく町で、
    三味線職人を目指す若き才能を描く。
    文庫書下ろし

    日本橋からほど近い竈河岸の裏店で、小夏は三味線職人の父と二人暮らしだ。父の弟弟子の善次郎は、母のいない小夏を気遣いながら、一張の三味線を造り上げることを夢見て修業に励んでいた。ふたりは力を合わせ、世にひとつしかない三味線を造り上げようとするが、さまざまな困難が襲う。才能に溢れる若き男女が、己を信じて夢に向かい進む先に待つものとは。

    佐伯泰英(さえき・やすひで)

    1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計6500万部突破の快挙を成し遂げる。大好評の「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」シリーズ(小社刊)の他、2019年に映画化された「居眠り磐音」、「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「空也十番勝負」「照降町四季」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」「鎌倉河岸捕物控」などの各シリーズで幅広い読者層から支持を得ている。
    佐伯泰英ウェブサイト

  • 魔界京都放浪記
    西村京太郎
    定価:726円(税込み)

    「京都は魔界」と書き残し、男は井戸の底に消えた!
    十津川警部が、古都と原爆を巡る歴史の真相に迫る。
    長編ミステリー!

    平安時代の公卿で歌人の小野篁は、六道珍皇寺と薬師寺の井戸を通じて現世と冥府を自由に往来していた――。そんな伝説を調べに京都へと向かった雑誌編集者が、井戸に入ったまま忽然と姿を消した! 事件を追う十津川警部は、幾多の戦火を経て古都が培ってきた不可思議な秘密を知るのだが……。京都人の本質、そして日本への原爆投下の真相に迫る長編ミステリー!

    西村京太郎(にしむら・きょうたろう)

    1930年東京都生まれ。
    都立電機工業学校卒業後、人事院に勤務。’63年『歪んだ朝』で第2回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。’65年『天使の傷痕』で第11回江戸川乱歩賞を受賞。’78年にはトラベル・ミステリーブームの先駆けとなる『寝台特急殺人事件』を発表、ベストセラーに。2005年第8回日本ミステリー大賞を受賞。十津川警部シリーズは現在も多くの読者の支持を得ており、現在著作は450冊を超える。

  • 白い兎が逃げる 新装版
    有栖川有栖
    定価:858円(税込み)

    祝・第26回日本ミステリー大賞受賞
    人気の「火村英生」シリーズが、新装版で登場!

    解説:辻 真先(再録)

    劇団の看板女優・清水伶奈がストーキングされているという。脚本家の亀井明月は、ハチヤというストーカー男を追い払ってほしいと頼まれた。が、すぐにその必要はなくなった。この男が死体となって見つかったのだ。(「表題作」)

    臨床犯罪学者・火村英生が鉄道トリックを華麗に暴く表題作をはじめ、本格ミステリ全四編を収録した傑作作品集!

    有栖川有栖(ありすがわ・ありす)

    1959年大阪府生まれ。’89年、『月光ゲーム』でデビュー。2003年『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞を受賞。’08年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞を受賞。’17年『幻坂』で第5回大阪ほんま本大賞受賞。’18年「火村英生」シリーズで第3回吉川英治文庫賞受賞。’22年、第26回日本ミステリー文学大賞受賞。現代本格ミステリの代表的な書き手として、多くの読者を魅了している。近著に『捜査線上の夕映え』『濱地健三郎の呪える事件簿』などがある。

  • 侵略者アグレッサー
    福田和代
    定価:946円(税込み)

    「君たちは捕虜になった」
    航空自衛隊 VS独立国家樹立を目指す謎の集団
    捕らわれた隊員を救い出せるのか?
    <ラースランド> の真の目的とは?

    解説:千街晶之

    航空自衛隊飛行教導群ことアグレッサー部隊が、正体不明の航空機によって撃墜された。墜落したF-15パイロットの深浦と安田は、見知らぬ男たちに拘束される。彼らは独立国家樹立を目論むラースランドの一員で、そこは最新兵器・クラーケンの中だった! 空域から脱出した同僚の森近らはクラーケンを追い詰めるが……。国籍不明の潜水艦がさまよう先にあるものとは。

    福田和代(ふくだ・かずよ)

    1967年兵庫県生まれ。神戸大学卒。 システム・エンジニアを経て、2007年 『ヴィズ ゼロ』でデビュー。’08年、首都大停電がテーマの『TOKYO BLACKOUT』 が話題に。クライシス ノベルを中心に発表する中、女性自衛隊員の日常の謎を描く爽やかな「航空自衛隊航空中央音楽隊ノート」シリーズも大きな支持を得る。その他の著書に「備の季節が始まる』『スパイコードW」など多数。

  • 平家谷殺人事件
    浅見光彦シリーズ番外
    和久井清水
    定価:770円(税込み)

    その死は、祟りか?
    平家の落人の村で起こった惨劇は、偶然か? それとも――
    浅見光彦のご先祖様が謎解きに大活躍!
    文庫書下ろし

    時は明治。浅見元彦は代言人試験に落ちた。無聊をかこっていると、謎解きを頼まれたという友人の内田紫堂から、「うまくいったら金になる」と誘われて共に高知へ向かう。着いた早々、紫堂の依頼人が死んでいると大騒ぎになるが、その姿が忽然と消え、事態は紛糾する――。名探偵浅見光彦のご先祖様も名探偵だった!国民的人気シリーズのスピンオフが登場です!

    和久井清水(わくい・きよみ)

    北海道生まれ。北海道在住。第61回江戸川乱歩賞候補。2015年宮畑ミステリー大賞特別賞受賞。内田康夫氏の遺志を継いだ「『孤道』完結プロジェクト」の最優秀賞を受賞し、『孤道 完結編 金色の眠り』で作家デビュー。著書に『水際のメメント』『かなりあ堂迷鳥草子』などがある。

  • はい、総務部クリニック課です。
    この凸凹な日常で
    藤山素心
    定価:770円(税込み)

    正解を、探さなくてもいいですか?
    それぞれのあるべきゴールに、きっと辿り着ける。
    この本を読んで、ちょっと元気になってください。
    明日への糧になるお仕事小説、シリーズ第3作
    文庫書下ろし

    草食動物系会社員として、目立たず地味に生きてきた奏己は、「話され上手」の特性を生かした「問診係」を頼まれてから、仕事に充実感を感じるようになっていた。そんな折、新人の頃お世話になった青柳さんがクリニック課を受診。症状の原因はストレスらしいのだが――。子育てに行き詰まった、人付き合いに疲れ果てた、そんなときに読んで欲しいお仕事小説!

    藤山素心(ふじやま・もとみ)

    広島県出身。東京都在住。医師。2017年にホビージャパン主催のHJ文庫大賞(現:HJ小説大賞)で金賞を受賞。以後は「江戸川西口あやかしクリニック」シリーズ(光文社キャラクター文庫)、「おいしい診療所の魔法の処方箋」シリーズ(双葉文庫)、「はい、総務部クリニック課です。」シリーズ(光文社文庫)、『呪ワレ者』(マイクロマガジン社)など、一般小説から児童書まで幅広く執筆している。

  • 木枯らしの 決定版
    吉原裏同心 (29)
    佐伯泰英
    定価:792円(税込み)

    影と影がぶつかる大決戦の結末とは。
    幹次郎、危険な賭けに出る!

    久しぶりに幹次郎を訪ねてきた左吉。身代わりで入牢した間に財産を盗まれたという。それが吉原を巻き込む陰謀の一端と想像もしなかった幹次郎だが、周囲を危難が襲う。引手茶屋・喜多川蔦屋の沽券が狙われ、吉原会所頭取の四郎兵衛には南北町奉行から不当な圧力が。決死の幹次郎は吉原を守るため、ある危険な賭けに出るのだが──。冬を迎える吉原が緊迫する!

    佐伯泰英(さえき・やすひで)

    1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計6500万部突破の快挙を成し遂げる。大好評の「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」シリーズ(小社刊)の他、2019年に映画化された「居眠り磐音」、「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「空也十番勝負」「照降町四季」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」「鎌倉河岸捕物控」などの各シリーズで幅広い読者層から支持を得ている。
    佐伯泰英ウェブサイト

  • 夢を釣る 決定版
    吉原裏同心 (30)
    佐伯泰英
    定価:792円(税込み)

    師走の吉原で、掟破り続々。
    そして前代未聞の盗賊退治に!?

    吉原遊廓の陰の用心棒・神守幹次郎は、姉妹の売れっ子見番芸者が、禁忌を犯して客と床入りをしているとの噂を聞く。同時に年の瀬、煤払いの賑やかな吉原で、ふたりの間抜けな掏摸が捕まる。これらの小さな出来事の陰には、吉原を貶める大胆な企てが蠢いていた。命を懸け悪党たちの大捕物に挑む幹次郎は、苦悩の果てに、新たな使命を心に誓うことになる――

    佐伯泰英(さえき・やすひで)

    1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計6500万部突破の快挙を成し遂げる。大好評の「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」シリーズ(小社刊)の他、2019年に映画化された「居眠り磐音」、「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「空也十番勝負」「照降町四季」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」「鎌倉河岸捕物控」などの各シリーズで幅広い読者層から支持を得ている。
    佐伯泰英ウェブサイト

  • 山よはし
    矢野 隆
    定価:924円(税込み)

    祭りを愛するすべての人にオススメの一冊!
    幕末の「のぼせもん」たちが博多の町を駆け抜ける!

    解説:縄田一男

    慶応元年、博多。山笠の祭に命を懸ける「のぼせもん」たちがその準備にある中、黒田藩では保守派と、尊王攘夷派の筑前勤王党との対立が強まり、企てが進行していた。祭の英雄の九蔵と筑前勤王党の月形洗蔵は互いを友と慕いつつ、考え方の違いから対立する。そして一人の志士の謎の死から事態が動く。国のため、山笠のため、熱き者たちが激動の時代を駆け抜ける!

    矢野 隆(やの・たかし)

    1976年福岡県生まれ。2008年『蛇衆』で第21回小説すばる新人賞を受賞。以後、時代・伝奇・歴史小説を主軸に、多彩な作品を次々と刊行している。’21年『戦百景 長篠の戦い』で第4回細谷正充賞を、’22年『琉球建国記』で第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞を受賞。ゲームやコミックのノベライズも多数手がける。近著に『至誠の残滓』『源匣記 獲生伝』『愚か者の城』『とんちき 耕書堂青春譜』『さみだれ』『戦神の裔』、有名な合戦を描く「戦百景」シリーズなど多数。

  • 傾城けいせい 徳川家康
    大塚卓嗣
    定価:990円(税込み)

    己を突き動かすのは、殺意!
    少年は、賢く、美しく、そして恐ろしい。
    超弩級のエンタメ歴史小説が文庫化!

    岡崎松平家の嫡男・竹千代は、人質として尾張国におかれていたが、人質交換により、三河国へ戻され、今川家監視下の生活となっていた。申楽の師となった観世十郎に手ほどきを受け、今川義元の前で舞うこととなったが――
    麗しい少年となった竹千代は、宿命の敵に激しい殺意を抱きながらも裡に秘め、自らの運命を切り拓く! 破格のスケールの歴史小説登場!

    大塚卓嗣(おおつか・たくじ)

    1974年、東京都生まれ。2012年、第18回歴史群像大賞に佳作入選。’13年、『天衝 水野勝成伝』(『天を裂く 水野勝成放浪記』改題)でデビュー。それまで注目されていなかった猛将・水野勝成に光を当て、勝成ブームを巻き起こす。デビュー作にして同著が「この時代小説がすごい!2014年版」にランクイン。著作に宮本武蔵の養子・伊織を描いた『宮本伊織』、小早川秀秋を新解釈で描いた『鬼手 小早川秀秋伝』、『くるい咲き 越前狂乱』『天魔乱丸』などがある。

  • 光る猫
    はたご雪月花(五)
    有馬美季子
    定価:726円(税込み)

    南蛮料理に肉料理まで登場。まさに江戸の人情交差点。
    雪月花の家宝となっていた猫の置物が盗まれていた。その真相とは――
    人気「雪月花」シリーズ第五弾!
    文庫書下ろし

    江戸の隅田川沿いにある旅籠〈雪月花〉では、女将・里緒や番頭の吾平、それに女将たちと懇意の南町奉行所定町廻り同心の山川隼人までが、ひそひそと話をしている。この旅籠の家宝に纏わる話だった。過去に雪月花を訪れた常連客がくれた猫の置物が何者かに盗まれたという。それは、里緒の両親の謎の死にも関わることなのか――
    人気の「雪月花」シリーズ、待望の第五弾。

    有馬美季子(ありま・みきこ)

    2016年、『縄のれん福寿』(祥伝社文庫)で時代小説デビュー。その後、料理屋を切り盛りする女三代がかしましくも事件を解決していく「はないちもんめ」シリーズも好評を博す。ほかの作品に吉原随一の花魁となった主人公が欲望と嫉妬が渦巻く世界で不可解な謎を艶やかに解き明かしていく『吉原花魁事件帖 青楼の華』(PHP文芸文庫)、『食いだおれ同心』(祥伝社文庫)、他のシリーズとして「冬花の出前草紙」がある。
    ’21年、日本歴史時代作家協会賞、文庫書き下ろしシリーズ賞を「はないちもんめ」シリーズ、「はたご雪月花」シリーズで第10回日本歴史時代作家協会賞、文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した。

  • 江戸のいぶき
    藤原緋沙子傑作選
    藤原緋沙子(著) 菊地 仁(編)
    定価:770円(税込み)

    江戸の人情は藤原緋沙子で読む!
    代表作シリーズをまたまたつまみ読み!
    江戸の町に生きる人々の息遣いが聞こえ、江戸の情景が鮮やかに浮かび、人の情が溢れる――。心を満たしてくれる藤原緋沙子作品の「原点」を集めました。

    「見届け人秋月伊織事件帖」、女たちの愛の姿を炙り出す傑作人情譚を収めた「雪の果て 人情江戸彩時記」、雇われ用人が武家などの建て直しを図る「渡り用人 片桐弦一郎控」。人気時代作家・藤原緋沙子の代表シリーズの「ダイジェスト」を集めた贅沢な傑作選、第二弾。
    【収録作品】
    「春塵」(「切り絵図屋清七シリーズ」)
    「遠花火」(「見届け人秋月伊織事件帖シリーズ」
    『雪の果て 人情江戸彩時記』
    「雨のあと」(「渡り用人 片桐弦一郎控シリーズ」)

    藤原緋沙子(ふじわら・ひさこ)

    高知県生まれ。2002年、「隅田川御用帳」シリーズで小説家デビュー。文庫書き下ろし時代小説で絶大な人気を誇る。代表的シリーズとして「隅田川御用帳」があり、ほかにシリーズとしては「渡り用人 片桐弦一郎控」(光文社文庫)、「藍染袴お匙帖」(双葉文庫)、「橋廻り同心・平七郎控」(祥伝社文庫)、「切り絵図屋」(文春文庫)、「見届け人秋月伊織事件帖」(講談社文庫)、「秘め事 おたつ」(幻冬舎時代小説文庫)などがある。’13年、「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。

    【編者について】

    菊池仁(きくちめぐみ)

    1944年、神奈川県生まれ。文芸評論家。歴史・時代小説の評論を中心に活躍。

  • 殺しは人助け
    新・木戸番影始末(六)
    喜安幸夫
    定価:748円(税込み)

    3シリーズ累計70万部突破! 元盗賊・杢之助の事件帳。
    文庫書下ろし

    泉岳寺門前町の木戸番小屋を、車町に住む佐平と修助が訪ねてきた。修助が十年前に遭遇した事件について話すと、場に不穏な空気が流れる。さらに居合わせた権之市の様子もおかしい。翌日、権之市の女房お克から「亭主に殺される」との訴えを受けた杢之助は、そこに町を揺るがす卑劣な企てが進行していると直感する。深夜の街道で、杢之助が決死の始末に挑む!

    喜安幸夫(きやす・ゆきお)

    1944年生まれ。兵庫県姫路市出身、埼玉県新座市在住。’98年『台湾の歴史』で第7回日本文芸家クラブノンフィクション賞受賞。2001年『はだしの小源太』『身代わり忠義』などで第30回池内祥三文学奨励賞受賞。著書に「隠密家族」シリーズ、「闇奉行」シリーズ、「隠居右善 江戸を走る」シリーズ、『吉右衛門の涙』『真伝忠臣蔵』『花散る城』など多数。本書は、好評ロングセラーシリーズ「大江戸番太郎事件帳」(全33巻)と「大江戸木戸番始末」(全14巻)の続編となるシリーズ第6作である。