(2021年6月16日発売/一部地域をのぞく)
- 出絞と花かんざし佐伯泰英定価:748円(税込み)
京・北山杉の里。
たくましく生きる少女と、それを見守る人々の、感動の物語
文庫書下ろし 一冊読み切り!京北山の北山杉の里・雲ケ畑で、六歳のかえでは母を知らず、父の岩男、犬のヤマと共に暮らしていた。従兄の萬吉に連れられ、京見峠へ遠出したかえでは、ある人物と運命的な出会いを果たす。京に出たい――芽生えたその思いが、かえでの生き方を変えていく。母のこと、将来のことに悩みながら、道を切り拓いていく少女を待つものとは。光あふれる、爽やかな物語。
- ランチタイムのぶたぶた矢崎存美定価:594円(税込み)
食べよう、元気になろう。大変な時には、ごはんだ。
お弁当持って、お店でひとりで――
7つの不思議なランチタイム!
文庫書下ろしスーパーに勤める聖乃は、一人でお弁当を食べるのを味気なく思っていた。そんな中、思いがけないお弁当を持った「山崎ぶたぶた」という新人が現れ、聖乃の毎日が変わり始める――(「また明日」)。仕事も勉強もお悩みも、ひと休みできる「お昼」の時間。さりげなくも大切な時間を、お店や職場やお家で、不思議なぬいぐるみと過ごした人々の、七通りのランチタイム。
- 秘密
異形コレクションLⅠ井上雅彦・監修定価:1100円(税込み)全篇新作書下ろし
秘められた恐怖を味わう傑作16編!平山夢明、澤村伊智、織守きょうや、斜線堂有紀、櫛木理宇、最東対地、嶺里俊介、黒澤いづみ、坂入慎一、飛鳥部勝則、小中千昭、中井紀夫、雀野日名子、井上雅彦、山田正紀、皆川博子。16人の短篇巧者が競作するアンソロジー!
- 馬を売る女松本清張定価:836円(税込み)
彼女の予想はよく当たる。何故なら――。
疑念を抱いた社長の行動が思わぬ展開をもたらす……!
巨匠の傑作集。星野春江は社長秘書をしている。社内ではケチで通っており、小金を貯めていると評判だった。実際、社員に金を融通していて、利子まで取っていた。彼女にはそれ以外にも、競馬の予想を流すという副業があった。その情報の出所に、彼女の秘密があったーー。(「表題作」) “堅実に”金を溜めていた女は何を誤ったのか。表題作の他三編を収録した傑作短編集。
- 沈黙の狂詩曲精華編Vol.2
日本最旬ミステリー「ザ・ベスト」日本推理作家協会編定価:1034円(税込み)作者に、トリックに、予期せぬ結末に
ハマる快感ほとばしる!解説:西上心太
収録作品
川崎草志「署長・田中健一の執念」/今野 敏「不屈」/澤村伊智「などらきの首」/柴田よしき「迷蝶」/真藤順丈「蟻塚」/似鳥 鶏「美しき余命」/葉真中 顕「三角文書」/宮内悠介「ホテル・アースポート」 - 白昼鬼語
探偵くらぶ谷崎潤一郎/日下三蔵・編定価:1100円(税込み)濃厚な心理描写と意外な展開。谷崎ミステリに驚愕!
江戸川乱歩にも多大な影響を与えた、文豪の探偵小説。解説:西上心太
会社員法学士湯河勝太郎が歩いていると、安藤という探偵が友人に紹介してもらったと声をかけてきた。実は湯河本人を調べているといい、今の妻とはまだ法律上の結婚はしていないこと、前の妻はチブスで死んだことを語り始める。湯河は不愉快な顔になったーー。
(「途上」)
江戸川乱歩にも多大な影響を与えた、谷崎潤一郎の探偵小説傑作選が登場! - 濡れぎぬ
研ぎ師人情始末(十一)決定版稲葉 稔定価:726円(税込み)親と子なら、いつかはきっとわかりあえる。お人好しの剣客研ぎ師・荒金菊之助の傑作シリーズ決定版!
研ぎ師の荒金菊之助は、妻のお志津が懇意にしている女から、頼みごとをされた。許婚が人殺しの疑いで牢に入れられたが、無実なので疑いを晴らしてほしいというものだった。一方、菊之助の従兄弟の南町奉行所臨時廻り同心横山秀蔵たちは質屋殺しを追っている。二つの糸が繋がった時、驚きの真相が浮かび上がる――。稲葉稔の原点シリーズ決定版、一気読みの第十一弾。
- 斬鬼狩り
船宿事件帳鳥羽 亮定価:660円(税込み)「隠目付」主人公の海野洋之介が、今度は名もなき市井の人々を救う!
迫力の剣戟満載の新シリーズ第一弾。
文庫書下ろし駿河国江崎藩の隠目付だった海野洋之介は、藩の仕事を離れ、深川今川町の船宿「舟政」の亭主に収まっている。好きな釣りをしながら客に料理を出したりと静かな生活を楽しんでいた。そこに舟政の客である両替屋の稲兵衛が殺されたという知らせが入る。友の敵を討つべく洋之介は動きだす――。隠目付シリーズの主人公が新たな活躍をする著者渾身の新シリーズ開幕。
- 潮騒の町
新・木戸番影始末(一)喜安幸夫定価:726円(税込み)いわくありげな番小屋に、新しい町はクセ者ぞろい!?
大江戸・両国から泉岳寺門前町へ。木戸番杢之助の、新シリーズ始動!
文庫書下ろし己の過去を暴かれるのを恐れ、住み慣れた両国を出た杢之助。能力を見込まれ、高輪大木戸近く、泉岳寺門前町の木戸番小屋に入ることに。木戸番人がひと月不在だった町内では、浪打の仙左という代貸が、与太どもを使って騒ぎを起こしていた。仙左はさらに、田町の薩州蔵屋敷に関わりのある何かを隠しているようで――。還暦近くの杢之助が町を守る。新シリーズ始動!
- お蔭騒動
闇御庭番(八)早見 俊定価:748円(税込み)尊王の思想が幕府を脅かす中、水野・鳥居を翻弄する公家の正体とは?
史実を巧みに取り入れた人気シリーズ、絶好調第八弾!
文庫書下ろし江戸に近々、伊勢神宮のお札が降り、お蔭参りが始まるという噂が流れる。浮き立つ町で、闇御庭番・菅沼外記は、その陰に将軍の日光社参を妨害しようとする、ある藩の陰謀があるという疑いを耳にする。そんな中、京から訪れた公家の飛鳥小路政智卿という人物が騒ぎを巻き起こし、老中・水野忠邦や南町奉行・鳥居耀蔵までもを翻弄する。公家の正体と陰謀の行方は?