光文社文庫 11月の新刊

(11月16日発売/一部地域をのぞく)

今月の新刊はコチラ

  • 平場の月
    朝倉かすみ
    定価:748円(税込み)

    第32回山本周五郎賞受賞
    これがリアルな大人の恋愛小説!


    解説:中江有里

    須藤が死んだと聞かされたのは、小学校中学校と同窓の安西からだ。須藤と同じパート先だったウミちゃんから聞いたのだという。青砥は離婚して戻った地元で、再会したときのことを思い出す。検査で行った病院の売店に彼女はいた。中学時代、「太い」感じのする女子だった。五十年生き、二人は再会し、これからの人生にお互いが存在することを感じていた。
    第32回山本周五郎賞受賞の大人のリアルな恋愛小説!

    朝倉かすみ(あさくら かすみ)

    1960年生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞、’04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞受賞。’09年に『田村はまだか』で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。’17年、『満潮』で第30回山本周五郎賞候補、’19年、本作で第161回直木賞候補、第32回山本周五郎賞受賞。


  • 雛口依子ひなぐちよりこの最低な落下とやけくそキャノンボール
    呉 勝浩
    定価:968円(税込み)

    依子と葵、最凶女子ふたりの反撃と抵抗が始まる。
    クソッタレな世界へ唾を吐け!

    解説:円堂都司昭

    雛口依子は、金髪の葵ちゃんからある依頼を受ける。葵の兄が犯人とされ、依子が被害者となった三年前の猟銃乱射事件のルポを共に書こうというのだ。依子と葵、理不尽な世間に押し潰されてきた二人は、取材のためかつて依子が住んでいた「三角屋根の家」を訪ね、「あの事件」の奈落に向き合うが……。
    暴力と不幸の果て、運命をぶっ壊す女二人の反撃と覚醒の物語。

    呉 勝浩(ご かつひろ)

    1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。’18年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞。’20年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞、第73回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞し、第162回直木賞候補に。’21年、最新作の『おれたちの歌をうたえ』で第165回直木賞候補に。話題作を発表し続けている。他の著書に『ロスト』『蜃気楼の犬』『ライオン・ブルー』『マトリョーシカ・ブラッド』『バッドビート』など。

  • レッドデータ
    麻薬取締官・霧島彩Ⅲ
    辻 寛之
    定価:748円(税込み)

    謎の構造式が示すのは依存性も危険性もない
    「完璧なドラッグ」なのか!?
    文庫書下ろし

    彩が所属する特捜チームは、強い幻覚症状を引き起こす危険ドラッグ「モンスターレッド」の取り締まりに乗り出す。チームには、潜入していた密売組織との癒着を糾されて辞職した彩の元上司・辰巳の娘・直も加わり、「モンスターレッド」の製造に関わる半グレ集団・紅龍の幹部を逮捕する。組織の背後には、すべてを操る謎のドラッグデザイナーがいた……。
    大好評書下ろし「マトリの女」シリーズ第3弾!

    辻 寛之(つじ ひろゆき)

    1974年富山県生まれ。埼玉県在住。
    2018年に『インソムニア』(『エンドレス・スリープ』改題)で第22回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、デビュー。
    Twitter

  • 正しい愛と理想の息子
    寺地はるな
    定価:704円(税込み)

    とっておきの話があるんだ。
    長谷眞32歳、沖遼太郎30歳。借金を抱え、失敗続きの二人が一攫千金のために目をつけたのは、寂しさを抱える老人たちだった――
    『水を縫う』『ガラスの海を渡る舟』など話題作連発の著者による、異色の家族小説。

    解説:原田ひ香

    違法カジノで働いていた長谷眞・通称ハセと相棒の沖遼太郎は、偽宝石を女に売りつけて二百万円作る必要があった。沖のミスで背負った借金を返すためだ。ようやく目標額に達したと思ったのもつかの間、騙したはずの女に奪い返され無一文に。借金返済のリミット目前、絶体絶命のハセは、今度は老人を騙すことを思いつくが――。話題作連発の著者による感動作!

    寺地はるな(てらち・はるな)

    1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。’20年『夜が暗いとはかぎらない』が第33回山本周五郎賞候補作にノミネート。令和2年度「咲くやこの花賞」(文芸その他部門)受賞。’21年『水を縫う』が第42回吉川英治文学新人賞候補作にノミネートされ、第9回河合隼雄物語賞を受賞。他の著書に『大人は泣かないと思っていた』『みちづれはいても、ひとり』『ほたるいしマジカルランド』『声の在りか』『雨夜の星たち』『ガラスの海を渡る舟』など。

  • さよならは祈り
    二階の女とカスタードプリン『GIプリン』改題
    渡辺淳子
    定価:726円(税込み)

    進駐軍キャンプのあった滋賀・大津。
    少年のほろ苦い冒険が、時を超えて運命を動かす――

    解説:吉田伸子

    七十四歳の服部勇の元に一通の手紙が届く。「私の母のことを教えてほしい」。送り主の名前に戸惑う勇の脳裏に、少年時代の風景が浮かぶ。大津、米軍キャンプのそば、一家七人、小さな長屋の二階には、進駐軍相手のキャリーが住んでいた。貧しさとたたかう暮らしの中に起こった、ある事件――。手紙が開いた思い出の扉が、男の心にさざなみを立て、人生を変えていく。

    渡辺淳子(わたなべ じゅんこ)

    滋賀県生まれ。放送大学卒。看護師として病院・福祉センター・企業等に勤務。第3回小説宝石新人賞を受賞しデビュー。「東京近江寮食堂」シリーズ(光文社文庫)がヒット作となる。その他の著書に『もじゃもじゃ』『結婚家族』(以上、光文社文庫)、「星空病院 キッチン花」シリーズ(ハルキ文庫)、『おでん屋ふみ 占いはじめました』(KADOKAWA)がある。

  • ひまつぶしの殺人
    新装版
    赤川次郎
    定価:814円(税込み)

    ファンから絶大な人気を誇る「早川一家シリーズ」第一巻が新装版として登場!

    解説:天祢 涼

    早川一家は母が泥棒、兄が殺し屋、妹が詐欺師で弟が警察官、そして唯一みなの秘密を知る圭介が弁護士、という奇想天外な家族だ。あるとき、謎の石油王・橘源一郎が世界有数のダイヤ・コレクションとともに帰国したことで、一家は騒然。それぞれの目的のため橘の元へ向かう。家族の犯罪を阻止したい圭介は頭を抱えてあとを追うが……!? ドタバタ早川一家シリーズ第一巻!

    赤川 次郎(あかがわ じろう)

    1948年、福岡県生まれ。1976年、『幽霊列車』で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『悪妻に捧げるレクイエム』で第7回角川小説賞を受賞。2005年、第9回日本ミステリー文学大賞を受賞。2016年、『東京零年』で吉川英治文学賞受賞。

  • 狩りの季節
    異形コレクションLⅡ
    井上雅彦・監修
    定価:1,100円(税込み)

    全篇新作書き下ろし! !
    最強のアンソロジーシリーズ第52巻!

    今回のテーマは〈狩り〉に纏わる物語――
    豪華執筆陣15名!
    井上雅彦 上田早夕里 空木春宵 王谷晶
    久美沙織 黒木あるじ 澤村伊智 柴田勝家
    清水朔 霜島ケイ 斜線堂有紀 真藤順丈
    伴名練 平山夢明 牧野 修

    井上雅彦(いのうえ まさひこ)

    1960年生まれ。東京都出身。’81年「消防車が遅れて」が都筑道夫のショートショートコンテストに入賞、’83年「よけいなものが」が星新一ショートショートコンテスト優秀作を受賞したのを機に、文芸誌に短い小説を発表。それらを集めた個人短編集『異形博覧会』が話題となる。怪奇幻想、SF、ミステリの分野で多岐にわたり作品を発表し続け、『竹馬男の犯罪』『珈琲城のキネマと事件』などの幻想ミステリ、『夜会 吸血鬼作品集』『燦めく闇』などのホラー短編集、『1001秒の恐怖映画』『綺霊』などのショートショート集、『夜の欧羅巴』『遠い遠い街角』などの現代ファンタジーと著書多数。’97年より書き下ろしアンソロジー・シリーズ〈異形コレクション〉の企画・監修を務め、同シリーズで第19回日本SF大賞特別賞を受賞。

  • 水神様の舟
    芳納 珪
    定価:704円(税込み)

    湖に愛された少女が世界を変える。
    弟を捜す旅は、この国そのものを辿る道へ――
    冒険と未知の世界に憧れた、全ての読者に贈る正統派ファンタジー!
    光文社キャラクター文庫

    ――世界は全てを湖に依存していた――
    選ばれた〈潜人〉であるセリは隊を辞め、弟を探す旅に出ていた。辺境の邑で出会った少年・レンに「待っていた」と言われ驚くが、彼の邑では、湖から油をくみ上げる櫓を直すため、潜人の派遣を要請していたのだという。セリが修理を買って出ると、邑長は三日間の期限を通告した。疑問に思いながらも承知したが――
    エブリスタ「次に読みたいファンタジーコンテスト『神様』」大賞受賞作。

    芳納 珪(よしの けい)

    武蔵野美術大学卒業後、商品企画などに従事し、現在はフリーランスとして活動中。小説投稿サイト「エブリスタ」に掲載された『天の狗』で作家デビュー。
    Twitter

  • 消えた雛あられ
    はたご雪月花
    有馬美季子
    定価:704円(税込み)

    第10回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した人気シリーズ第二弾。垂涎の料理、江戸の人情に謎解きの醍醐味が味わえる! 

    解説:菊池 仁

    隅田川を望む旅籠「雪月花」の仲居・お初が姿を消した。女将の里緒や雪月花の者が必死に探すが、見つからない。そして追い打ちのように、江戸で若い娘たちが行方知れずになる事件が続発。懇意の南町奉行所定町廻り同心・山川隼人とともに里緒はお初を見つけることができるのか。また、娘たちはどこに……。料理と謎を満喫できる「雪月花」シリーズ、待望の第二弾。

    有馬美季子(ありま みきこ)

    2016年、『縄のれん福寿』(祥伝社文庫)で時代小説デビュー。その後、料理屋を切り盛りする女三代がかしましくも事件を解決していく「はないちもんめ」シリーズも好評を博す。ほかの作品に、吉原随一の花魁となった主人公が欲望と嫉妬が渦巻く世界で不可解な謎を艶やかに解き明かしていく『吉原花魁事件帖 青楼の華』(PHP文芸文庫)、近刊に『食いだおれ同心』(祥伝社文庫)がある。2021年、日本歴史時代作家協会賞、文庫書き下ろしシリーズ賞を「はないちもんめ」シリーズ、「はたご雪月花」シリーズで第10回日本歴史時代作家協会賞、文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した。

  • なびく髪
    父子十手捕物日記
    鈴木英治
    定価:726円(税込み)

    「父子十手捕物日記」シリーズ第10弾
    相次ぐ食あたり騒動の陰で凶賊うごめく!

    無事、祝言を上げる中間・勇七と弥生。見守る定町廻り同心・御牧文之介も幸せな気分に包まれていた。しかし、相変わらず凶賊・嘉三郎を捕まえることができない。そんななか、天ぷら屋が食あたりで人死にを出す騒動が起こる。これには老舗の「市ノ瀬屋」で仕入れた油が絡んでいることが発覚し、あるじがとらえられ、死罪となってしまう……。

    鈴木英治(すずき えいじ)

    1960年、静岡県沼津市生まれ。明治大学経営学部卒業。
    ’99年、第一回角川春樹小説賞特別賞を『駿府に吹く風』(『義元謀殺』に改題)で受賞。主な作品に「口入屋用心棒」「手習重兵衛」「徒目付久岡勘兵衛」「新兵衛捕物御用」「下っ引夏兵衛捕物控」「大江戸やっちゃ場伝」「無言剣殺」「突きの鬼一」などの人気シリーズがある。

  • 乱心
    鬼役(参)新装版
    坂岡 真
    定価:726円(税込み)

    200万部を超える大ベストセラーシリーズ「鬼役」を著者が大幅に加筆修正した新装版、連続刊行第3弾!
    ――奸臣の悪事不正を一刀のもとに断つ。将軍の毒味役・御膳奉行の矢背蔵人介は、将軍の命を狙う勢力を阻むことができるのか!

    灌仏会。将軍家毒味役の矢背蔵人介は、将軍の夕餉の毒味中に、毒を啖い、倒れてしまう! 前代未聞の事態にざわつく江戸城内。しかし、毒殺を仕組んだ者の標的は、鬼役・蔵人介ではなく、なんと将軍家斉だった。家斉を狙う勢力とはいったい何者なのか。蔵人介の正義の剣は悪を断てるのか。目の前で展開される修羅場は、夢かうつつか、それとも……。200万部突破の大人気シリーズ、著者が大幅加筆修正した新装版、待望の第三巻。

    坂岡真(さかおか しん)

    1961年、新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。花鳥風月を醸し出す筆致の時代小説を描く。作品の質の高さには定評があり、「鬼役」シリーズは200万部を超える大ヒットシリーズとなった。ほかに主なシリーズとして、「ひなげし雨竜剣」(光文社文庫)、「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」(双葉文庫)、「あっぱれ毬谷慎十郎」「十手長屋物語」(ハルキ文庫)、「うぽっぽ同心十手裁き」(徳間文庫)、「死ぬがよく候」(小学館文庫)、「のうらく侍御用箱」「新・のうらく侍」(祥伝社文庫)、「火盗改しノ字組」(文春文庫)などがあり、主な作品に『一分』(光文社)、『絶局』(小学館)などがある。いま、もっとも注目されている時代小説作家のひとりである。

  • 宮本武蔵の猿
    奇剣三社流 望月竜之進
    風野真知雄
    定価:682円(税込み)

    読者をあっと言わせることで定評のある人気時代小説作家風野真知雄の新たなるシリーズが開幕! テーマは「江戸の生き物」。様々な生き物や人物と巡り合いながら変わった事件に巻き込まれる奇剣三社流の遣い手・望月竜之進。
    笑いあり、迫力の剣戟あり、そして、ホロリとさせられてしまう、待望の光文社文庫での新シリーズ第一弾!
    文庫オリジナル

    独自に編み出した剣術、三社流の師範・望月竜之進は、諸国を剣術修行で廻っていた。武蔵川越城下に入ると、有名な剣豪・宮本武蔵の剣の奥義を会得した猿がいるという話を聞く。はたして、その〝剣豪〟猿の腕前は、そして、その裏に隠れた陰謀とは……。抱腹絶倒、息を呑む剣戟の末に、ホロリとする、風野真知雄しか書けないオリジナル時代小説シリーズ第一弾。

    風野真知雄(かぜの まちお)

    1951年、福島県生まれ。立教大学法学部卒。1992年「黒牛と妖怪」で歴史文学賞を受賞しデビュー。2015年、〈耳袋秘帖〉シリーズで第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞、『沙羅沙羅越え』で中山義秀文学賞を受賞。主なシリーズに、「妻は、くノ一」「姫は、三十一」シリーズ、「大名やくざ」シリーズ、「わるじい秘剣帖」「わるじい慈剣帖」シリーズ、「若さま同心 徳川竜之介」シリーズ、「隠密 味見方同心」「潜入! 味見方同心」シリーズ、「大江戸定年組」シリーズ。主な作品に『水の城 いまだ落城せず』『刺客が来る道』『刺客 江戸城に消ゆ』『卜伝飄々』などがある。

  • 五番勝負
    若鷹武芸帖
    岡本さとる
    定価:726円(税込み)

    歴史時代小説界屈指の〝剣戟名人〟岡本さとる氏が、剣のみならず、心に刺さる人の情、鮮やかな江戸の風情を、真っ直ぐな性格の旗本の活躍を通して描いた人気時代小説シリーズ「若鷹武芸帖」、待望の第九弾!
    文庫書下ろし

    「番方の武芸の腕を調べよ」――公儀武芸帖編纂所頭取の新宮鷹之介は、久しぶりに将軍からの命を受ける。将軍の身の回りを警固する番方。将軍家斉はそれに「我が旗本達は、頼みとなるのか」と不安を募らせているという。対象は一癖ある者ばかり。調べ始めた鷹之介の前に浮き彫りになってきた事実とは――。大迫力の剣戟と鷹之助の優しさ溢れる、シリーズ第九弾。

    岡本さとる(おかもと さとる)

    1961年、大阪府大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社九〇周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪漫騒擾記』が入選。以後、演劇制作や舞台の脚本、『水戸黄門』等のテレビ脚本を数多く手掛ける。二〇一〇年、『取次屋栄三』で小説デビュー。以来、人の情を深く描き、江戸情緒を鮮やかに再現する作風と爽快な剣戟などの魅力の詰まった作品で人気を博す。とくに、その剣戟については自らの剣道の経験を生かしたリアリティに定評がある。主なシリーズに「取次屋栄三」、「剣客太平記」「居酒屋お夏」「恋道行」「熱血一刀流」「駕籠屋春秋 新三と太十」、主な著書に、『さらば黒き武士』『戦国、夢のかなた』などがある。「若鷹武芸帖」は、熱く清廉な旗本の成長と武芸者たちの悲哀を繊細かつ大胆に描いた作品である。