光文社文庫 2022年6月の新刊

(2022年6月14日発売/一部地域をのぞく)

今月の新刊はコチラ

  • 浮世小路の姉妹
    佐伯泰英
    定価:814円(税込み)

    町火消の少年と、老舗を受け継ぐ姉妹。
    日本橋を舞台に繰り広げられる、絆と信頼の物語。
    文庫書下ろし

    町火消い組の鳶見習の昇吉は、老舗料理茶屋加賀屋うきよしょうじの姉妹、お佳代とお澄を知る。半年前の火事で両親と店を失った姉妹は、未だ火付けの下手人に狙われているらしい。い組の若頭吉五郎の命で下手人を探ることになった昇吉。探索の過程で、昇吉はお澄に関するある真実を知ることになる――。大江戸日本橋を舞台にした若者たちの、初々しく力強い成長の物語。

    佐伯泰英(さえき・やすひで)

    1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計6500万部突破の快挙を成し遂げる。大好評の「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」シリーズ(小社刊)の他、2019年に映画化された「居眠り磐音」、「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「空也十番勝負」「照降町四季」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」「鎌倉河岸捕物控」などの各シリーズで幅広い読者層から支持を得ている。本作に連なる読み切りのノンシリーズ・オムニバス作品に『新酒番船』『出絞と花かんざし』がある。
    佐伯泰英ウェブサイト

  • SCIS
    最先端科学犯罪捜査班SS Ⅰ
    中村 啓
    定価:858円(税込み)

    現実か、それとも非現実か。人が消えた! 警視庁最先端科学捜査班SCIS、再び始動。
    テレビドラマ化で話題沸騰の異色警察シリーズ!
    天才科学者と警察エリート、そして個性豊かな捜査員たちが、最先端科学の絡んだ事件の真相に迫る!
    文庫書下ろし

    「犯人は〝透明人間だ〟」――姿なき追跡者に若い女性が襲われる事件が多発したが、いずれも被害者はそう口にした。るいまきゆういち警視正率いる警視庁の最先端科学捜査班SCISは捜査を始めるが、その一方で、SCISに関わる人物に悲劇が降りかかっていた。哀しみを堪え辿り着いた真相とは――。テレビドラマ化されたSCISシリーズ、待望の「第2シーズン」開幕!

    中村啓(なかむら・ひらく)

    東京都出身。第7回「このミステリーがすごい!」大賞・優秀賞を受賞し、『霊眼』(宝島社)にてデビュー。著書に『美術鑑定士・安斎洋人「鳥獣戯画」空白の絵巻』、『黒蟻 警視庁捜査第一課・蟻塚博史』『ZI-KILL 真夜中の殴殺魔』などがある。異色のサイエンスミステリー「SCIS 科学犯罪捜査班」シリーズで注目を浴びる。

  • 〈銀の鰊亭〉の御挨拶
    小路幸也
    定価:836円(税込み)

    ようこそ、謎多き料亭へ
    「東京バンドワゴン」シリーズで人気の小路幸也、初の光文社文庫作品はハートフルミステリー!

    解説:山前 譲

    百年の歴史を持つ邸宅が火事になり、主とその妻が亡くなった。遺されたのは火災のため記憶喪失になった二十七歳の娘・青河文と、由緒ある料亭旅館〈銀の鰊亭〉。甥の光は、妹を心配する母の頼みで美しき叔母と同居し、営業を再開した店で文とともに客への〈御挨拶〉をすることになった。すると、火事に疑問を持つ刑事が光の前に現れた――。著者初の光文社文庫作品。

    小路幸也(しょうじ・ゆきや)

    北海道生まれ。広告制作会社を経て、執筆活動に入る。2002年『空を見上げる古い歌を口ずさむ」で第29回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。「東京バンドワゴン」シリーズ、「マイ・ディア・ポリスマン」シリーズ、「花咲小路」シリーズ、「駐在日記」シリーズ、「国道食堂」シリーズなど著書が多数ある。近著に『花咲小路二丁目の寫眞館』『ハロー・グッドバイ 東京バンドワゴン』などがある。

  • 虎を追う
    櫛木理宇
    定価:858円(税込み)

    「連続幼女殺人事件」を洗いなおせ――元刑事と若者たちがチームを組んだ!
    真犯人はどこにいる!?
    『死刑にいたる病』の俊英が放つ冤罪ミステリー

    解説:千街晶之

    三十年前、人々を震撼させた『北簑辺郡連続幼女殺人事件』。死刑が確定し収監されていた二人組の犯人の一人が獄死した。当時、県警捜査一課の刑事だった星野誠司は、冤罪の疑いを捨てきれずにいた。引退した今、孫の旭とその友人の協力を得て再調査へと乗り出してゆく。ネットを駆使して世論を動かす中、真犯人を名乗る人物が、新聞社に新たな証拠を送りつける――

    櫛木理宇(くしき・リう)

    1972年新潟県生まれ。2012年『ホーンテッド·キャンパス』で第19回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞。 同年、「赤と白」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、二冠を達成してデビュー。他の著作に『氷の致死量』『老い蜂』『虜囚の犬』『ぬるくゆるやかに流れる黒い川』『鵜頭川村事件』『灰いろの鴉 捜査一課強行犯係・鳥越恭一郎』『残酷依存症』『殺人依存症』『少女葬』『暇死物件209号室のアオイ』『世界が赫に染まる日に』など多数。2022年には『死刑にいたる病』が映画化されている。

  • 競歩王
    額賀 澪
    定価:770円(税込み)

    負けるな!
    行き詰まりの小説家と、東京五輪を目指す競歩選手。
    二人の大学生は苦しみもがいて光を見つけられるのか?
    上手に夢を見られなかった人へ。
    いつか夢を諦めなくてはいけない人へ。
    苦みある青春を描いた傑作競歩小説!

    解説:小林快

    かつて「天才高校生作家」の触れ込みで華々しくデビューした榛名忍は今、燻っていた。そんな折、東京五輪の開催が決まり、担当編集者からスポーツ小説を勧められる。なりゆきで競歩の小説を書くことになり、大学の陸上部の練習を見に行くと、ただ一人の競歩選手・八千代篤彦が黙々と歩き続けていた――。競歩の面白さを余すところなく描いた、青春小説の傑作!

    額賀 澪(ぬかが・みお)

    1990年、茨城県生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。2015年に『屋上のウインドノーツ』で第22回松本清張賞を、『ヒトリコ』で第16回小学館文庫小説賞を受賞。’16年『タスキメシ』が第62回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(高等学校部門)に選ばれる。その他の著書に『転職の魔王様』『完パケ!』『風は山から吹いている』『カナコと加奈子のやり直し』『ウズタマ』『世界の美しさを思い知れ』『弊社は買収されました!』など。

  • 結婚の味
    よりみち酒場 灯火亭
    石川渓月
    定価:748円(税込み)

    渋谷駅から二駅目の街。日本一行きつけにしたい店、ここにあります!
    心の中の荷物は、この店で下ろしていきませんか?
    心づくしの料理と酒 気のいい常連客 ほどよいもてなし。
    大人の心を癒す大好評シリーズ第四弾
    文庫書下ろし

    灯火亭で働き始めて間もなく三年。城亜海は紅茶専門店を営む坂本との結婚を控え、灯火亭を旅立つことになった。その後は坂本の店を一緒に盛り立てていくつもりだ。結婚の喜びを感じつつも、店主のユウさんとの別れに寂しさと不安を隠し切れない亜海。そこに思いがけない事件が起きて――(表題作)。心づくしの季節の料理と人情に心温まる好評シリーズ第四弾。

    石川渓月(いしかわ・けいげつ)

    1957年東京都出身。早稲田大学教育学部卒業。2011年に、第14回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した『煙が目にしみる』でデビュー。他の作品に、メタンハイドレートの利権をめぐる陰謀に立ち向かう元高校教師の活躍を描く『烈風の港』、高知を舞台にしたハードポイルド作品『清流の宴』などがある。

  • はい、総務部クリニック課です。
    藤山素心
    定価:770円(税込み)

    私は私のままでいいですか?
    明日への糧になるお仕事小説誕生!
    「出ない杭は打たれない」をモットーに会社員生活を送ってきたけれど、私にも出来ることがあるかもしれません。
    文庫書下ろし

    入社7年目の松久奏己は、地味に目立たぬように仕事をしてきたはずだった。しかし、社長肝いりの新部署へ異動になり、変わり者でイケメンな医師、森琉吾と、チャラ系ホスト顔の薬剤師、眞田昇磨と働くことに! 異動初日から緊張の連続でいつもの困った症状が現れる――。会社での困りごと対処法や、体調不良へのお役立ち情報も満載の、ちょっと元気になれる物語!

    藤山素心(ふじやま・もとみ)

    広島県生まれ。東京都在住。医師。ホビージャパン主催第11回HJ文庫大賞(現:HJ小説大賞)で金賞を受賞。『テキトー男の異世界スローライフ』でデビュー。著書に「江戸川西口あやかしクリニック」シリーズ(光文社キャラクター文庫)、「おいしい診療所の魔法の処方箋」シリーズ(双葉文庫)、『亜人さん、今日はどうされましたか?』(HJ文庫)などがある。

  • 喧騒の夜想曲ノクターン 白眉編Vol.2
    日本最旬ミステリー「ザ・ベスト」
    日本推理作家協会編
    定価:1034円(税込み)

    クセありすぎ作品ばかり! 豪華アンソロジー
    結末は全て予想の斜め上、豪快トリック炸裂!

    〔収録作品〕
    長岡弘樹「巨鳥の影」/新津きよみ「兄がストーカーになるまで」/
    東川篤哉「陽奇館(仮)の密室」/東山彰良「追われる男」/
    深緑野分「見張り塔」/前川 裕「動機なし」/米澤穂信「守株」


  • 初花 決定版
    吉原裏同心(5)
    佐伯泰英
    定価:792円(税込み)

    女たちが胸に秘めた、思いが騒動を巻き起こす。

    神守幹次郎と汀女が吉原会所に雇われ、一年余が過ぎた。弥生三月、吉原に桜が舞う季節、女たちの想いと生き様が廓を揺るがす。信じた男に裏切られた遊女、友の無念を晴らすため抜けた廓に舞い戻った女、金子のために命を散らす女。必死で生きる女たちを翻弄する悪党に裏同心と仲間たちは立ち向かう。花と咲き誇り、また枯れ落ちる吉原の女たちを秘剣で救えるか。

    佐伯泰英(さえき・やすひで)

    1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計6500万部突破の快挙を成し遂げる。大好評の「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」シリーズ(小社刊)の他、2019年に映画化された「居眠り磐音」、「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「空也十番勝負」「照降町四季」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」「鎌倉河岸捕物控」などの各シリーズで幅広い読者層から支持を得ている。
    佐伯泰英ウェブサイト

  • 遣手やりて 決定版
    吉原裏同心(6)
    佐伯泰英
    定価:792円(税込み)

    信濃路の旅。峠道に最強の武芸者、現る。

    大籬の遣手のおしまが首吊りに見せかけて殺された。襟元に菖蒲の花が差し込まれた意味と悲しい顚末とは。一方、吉原会所の用心棒・神守幹次郎はおしまの生まれ在所に遺髪を届けるため、会所頭取・四郎兵衛らに同道し信州へ赴くことに。道中、一行を狙う何者かの視線に気づく幹次郎。信濃へ向かう峠道で十五年前の恨みを持ち襲いかかる卑劣な敵を迎え討つ!

    佐伯泰英(さえき・やすひで)

    1942年北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして海外で活躍後、主にノンフィクション作品を発表する。’99年初の時代小説「密命」シリーズを手始めに、次々と時代小説を発表。文庫書下ろし作品のみで累計6500万部突破の快挙を成し遂げる。大好評の「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」シリーズ(小社刊)の他、2019年に映画化された「居眠り磐音」、「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「空也十番勝負」「照降町四季」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」「鎌倉河岸捕物控」などの各シリーズで幅広い読者層から支持を得ている。
    佐伯泰英ウェブサイト

  • 夜来る鬼
    牙小次郎無頼剣
    和久田正明
    定価:814円(税込み)

    「これからおまえたちを成敗するのだ」
    江戸に流れ着いた馬庭念流の達人、牙小次郎。
    謎めいたこの男、ただ者ではない・・・・・・! シリーズ刊行スタート!

    いずこからか現れた浪人を、江戸唯一の纏屋の女将・小夏は離れに住まわせることにした。不思議な存在感を放つこの男から、生活費として千両もの大金を預かり、番頭たちも思案顔だ。そんな折、馴染みの小間物屋の女中が死んだとの知らせが入る。――謎めいた浪人・牙小次郎が、その剣の強さで罪なき者の嘆きを背負い、悪を成敗する!

    和久田正明(わくだ・まさあき)

    1945年静岡県生まれ。テレビ時代劇の脚本を多く手がけた後、現在では時代小説の執筆に専念している。その作風は骨太で、歴史的事実とフィクションを取り交ぜた抜群の手法には定評がある。「髪結の亭主」「死なない男・同心野火陣内」「昼行燈・布引左内影御用」(ハルキ文庫)、「はぐれ十左暗剣殺」(徳間文庫)、「提灯奉行」(小学館文庫)、「夫婦十手」(光文社文庫)、「将軍の猫」(角川文庫)、「地獄耳」「十手婆 文句あるかい」「怪盗 黒猫」(二見時代小説文庫)等のシリーズや、『嵐を呼ぶ女』(光文社文庫)『地獄の清掃人』(徳間文庫)など著書多数。

  • 妙麟みょうりん
    赤神 諒
    定価:836円(税込み)

    瀕死の城を守る〈九州のジャンヌ・ダルク〉
    恋人と夫を殺された女の復讐が今、始まる
    ――生きて生きて生き抜いて、まだ生き延びる道があるなら、
    恥を忍んで生きてみるも一手――

    戦国末期、島津軍の猛攻により滅亡寸前の大友家。敵の大軍勢が迫るなか、居城の留守を預かる吉岡妙林尼は女子供、年寄りと共に、寡兵での籠城を決断、徹底抗戦の道を選ぶ。それは武家の嫁としての誇りと、恋人と夫の命を奪った敵への復讐のためだった――。奇跡の鶴崎城攻防戦で島津軍を十六度撃退したと伝わる〈九州のジャンヌ・ダルク〉の波乱の生涯を描く。

    赤神 諒(あかがみ・りょう)

    1972年京都市生まれ。同志社大学文学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。私立大学教員、法学博士、弁護士。2017年『大友二階崩れ』(『義と愛と』改題)で第9回日経小説大賞を受賞し作家デビュー。著書に『大友の聖将』『酔象の流儀 朝倉盛衰記』『空貝 村上水軍の神姫』『仁王の本願』などがある。

  • 惜別 新装版
    鬼役(五)
    坂岡 真
    定価:726円(税込み)

    ――鬼役、弔いの仇討ち!
    200万部を超える大ベストセラーシリーズ「鬼役」を著者が大幅に加筆修正した新装版、第5弾。
    消えた目安箱の謎、そして鬼役が見せた覚悟とは!
    将軍家毒味役の矢背蔵人介は、仙台藩絡みの謎に挑む。

    江戸城の不浄門内で、勘定奉行が腹を切った。将軍家毒味役の矢背蔵人介は、小姓組番頭・橘右近から呼び出され、かつて道場で鎬を削った友がその切腹に関わり、吉原からの冥加金強奪の疑いをも掛けられていることを知らされる。友を追う蔵人介の前に明らかになった哀しき事実――。200万部突破の超人気時代シリーズ、著者が大幅加筆修正した新装版、待望の第五巻。

    坂岡 真(さかおか・しん)

    1961年、新潟県生まれ。11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。花鳥風月を醸し出す筆致の時代小説を描く。作品の質の高さには定評があり、「鬼役」シリーズは200万部を超える大ヒットシリーズとなった。ほかに主なシリーズとして、「ひなげし雨竜剣」(光文社文庫)、「帳尻屋始末」「帳尻屋仕置」「照れ降れ長屋風聞帖」「はぐれ又兵衛例繰控」(双葉文庫)、「あっぱれ毬谷慎十郎」「十手長屋物語」(ハルキ文庫)、「うぽっぽ同心十手裁き」(徳間文庫)、「死ぬがよく候」(小学館文庫)、「のうらく侍御用箱」「新・のうらく侍」(祥伝社文庫)、「火盗改しノ字組」(文春文庫)などがあり、お紋作品に『一分』(光文社)、『絶局』(小学館)などがある。いま、もっとも注目されている時代小説作家のひとりである。また、人気を誇る作品が最近コミカライズされており、「鬼役」「ひなげし雨竜剣」を原作とする時代コミックシリーズも人気を博し、ついにコミックス第一巻も刊行され好評を得ている。

  • 影忍び
    日暮左近事件帖
    藤井邦夫
    定価:704円(税込み)

    金の美しい煌めきは人の心を乱し、血迷わせる――
    汚い真似をする外道、容赦はせぬ!
    文庫書下ろし

    公事宿『巴屋』出入物吟味人の日暮左近は、偶々通りかかった場所で襲われていた旅姿の若侍を救った。若侍は美濃国岩倉藩の国許から出てきた密使だった。若侍を襲ったのは尾張藩の者と判明、背後に尾張藩と弱小岩倉藩との対立が浮かんできた。大名同士の対立の原因を突き止めた左近がとった行動とは……。弱きものを助け、強きを挫く心優しき凄腕の元忍び、日暮左近が立ち向かう強大な敵! 壮大なスケールの物語と迫力の剣戟が満載の人気シリーズ第十三弾。

    藤井邦夫(ふじい・くにお)

    1946年北海道生まれ。テレビドラマの脚本家、監督として活躍後、時代小説家としてデビューし、一躍人気作家となる。その巧みなストーリーには定評があり、多くの読者を魅了している。主なシリーズに、「日暮左近事件帖」「乾蔵人 隠密秘録」「評定所書役・柊左門 裏仕置」(以上、光文社文庫)、「日溜り勘兵衛極意帖」「知らぬが半兵衛手控え帖」「新・知らぬが半兵衛手控え帖」「柳橋の弥平次捕物噺」「結城半蔵事件始末」(以上、双葉文庫)、「秋山久蔵御用控」「養生所見廻り同心 神代新吾事件覚」(以上、文春文庫)、「江戸の御庭番」(角川文庫)、「大江戸閻魔帖」(講談社文庫)などがある。