第5回入選作&第6回募集テーマ発表


第6回の応募要項はこちらから


第5回募集テーマ「遊園地」 入選作発表



入選作は、以下の作品に決定いたしました! おめでとうございます。
タイトルをクリックすると作品が読めます。



カピバラといっしょ(「遊園地病院」改題)    滝沢朱音


過去の入選作はこちらからお読みいただけます。



第5回優秀作 講評



今回も、さまざまな趣向を凝らした作品が揃いました。文章も書き慣れているし話運びも達者な方が増えてきました。ただ、様々な奇想天外な遊園地が登場してくれるのではと期待していましたが、全体にややおとなしい小粒な作品が目立ちました。思い切り遊んでほしいテーマでしたので、もっとぶっとんだ発想がほしかったと思います。

「話が違う」 家田智代

話の組み立て方も文章もしっかりしていて、読んでいて安定感があります。ただ、「ミラーハウスの中でいったん姿を消した人が帰ってくると変化している」という設定が生かし切れていない印象が。もう一段のひねりを利かせ、驚きのあるラストまでを考えてほしいところです。

「結婚前夜」 酒田 紺

ファンタジックな語り口が印象的で、読み手をすーっと別世界に連れて行く力があります。読み味も心地いいです。ただ、「夢」の始まり方が唐突で違和感を覚えてしまいます。それも狙いなのかもしれませんが、もう少し読み手のペースに添う親切さがあってもよいのではないでしょうか。

「遊園地病院」滝沢朱音

近未来SFの設定ですが、実現したらよいだろうなという楽しさとリアリティがあります。予想できるラストではありますが、読後感がとてもよくて、心に残る物語になっています。タイトルはストレートすぎるので、一考していただきたいところです。

「くるりと回る」 坂入慎一

メリーゴーランド、コーヒーカップ、観覧車、ジェットコースター……遊園地にあるものは「回転」するものばかり。そこに「回転できない家系」の女の子と行ったら、という設定が面白い(回転できない理由もバカバカしくも面白い)。ただ、観覧車に乗った二人がどうなるのか!?というラストは、きっちり考えていただきたかったです。

「一人遊園地」ひなた

アトラクションを楽しむ――というよりこなしていく私。それが最後にくくっと笑いになったところで、なるほどと思ってしまいました。サラリーマンなら半ば強制的に受けるあのイベントを遊園地になぞられたというアイデアは面白い。

「前向きな家族」 高井希

壮大な遊園地体験をするこの家族の正体とは――ちゃんとしたオチがあって面白かったです。ただタイトルにも使われた前向きな家族のその「前向き」な行動の理由付けがちゃんとなされていない。これが最後のオチのところで肝になるのですよ。高井さんはもう一作「進化」という作品も応募されていますが、こちらもなかなかよかったです。読ませる力がある方ですね。

「おでかけ」 雫石鉄也

遊園地での家族の風景かと思いきや――その落差が効いていた一遍。面白く読みました。タイトルにはひとひねりあるといいと思います。ラストまで読んで、なるほど!と思えるような。

「遊園地」野崎くるす

なんとも奇妙な読後感が味わい深い一編。そのアイデアをさらに生かすべく文章をもっと練ってもらえたらと思います。また「笑みを浮かべた係員」「ぴえろのにやあとした笑顔」などスタッフたちの思わせぶりな笑顔がなにやら伏線としてあるようですが、これも活かし切れていないのが残念。



その他、印象に残った作品は――

「回転木馬」(日出彦)/罪を償うために犯罪者が回転木馬にされてしまうという設定はよいので、そこから話を動かしてほしかった。

「配慮」(あんどー春)/客の恐怖指数を計測する遊園地というのはありそうで面白い。その後の展開に、もっとひねりがほしい。

「切断」(田中佑梨奈)/イマジネーションの豊かさと表現力は抜きんでていた。描写は鮮明なのに幻想的。ただ、「遊園地」というテーマにはこじつけ感が。

「遊園地通勤者」(藤本直)/通勤電車がジェットコースターという設定はユニーク。車内の描写も楽しい。だが、なぜ通勤電車がジェットコースターなのかという理由付けがほしかった。

「再会」(和泉明宏)/父親との複雑そうな関係が、遊園地で撮られた幼い頃の唯一の家族写真から描かれる。遊園地をテーマとしたSSとは違うものの一シーンを切り取った掌編。

「ライオンを脱ぐ」(いしのこまと)/着ぐるみを扱った作品も多かったのですが、ちょっとリリカルで印象が良かった作品が今作。ちょっとした怪異も登場するがもう少し主人公と絡めてもうひと踏ん張りほしいところ。

「もう遊園地へなんか行かない」(羽鳥雪子)/文章を書くのが好きな、馴れている、という印象を持った。SSというより短編的ですが、引き続き頑張ってほしいです。





第6回募集



第6回目の作品募集を開始します!みなさんのアイデアあふれるユニークな作品をお待ちしています!


募集詳細

文字数
400字以上6000字以内

テーマ
「図書館」
必ずしも、作中で「図書館」という言葉を使う必要はありません。テーマはモチーフとしてお考えください。

締 切
2018年12月25日 23時59分まで(これ以降もテーマを変えて、随時、募集いたします)

応募規定
未発表の日本語作品に限ります。必ず以下の「応募フォーム」からお送りください。他作品からの盗用やアイデアの模倣は厳禁です。判明した場合には、入選発表後でも入選取り消しとなります。なお、審査、審査過程に関するお問い合わせには一切応じられません。

選 考
光文社文庫編集部

入選発表
入選作は本サイトにて発表して掲載。採用作には図書券3000円分を進呈します。※将来は書籍化も予定。
入選作の著作権は本人に帰属します。受賞作の複製権(出版権含む)、公衆送信権、および映像化、コミック化、舞台化等の二次的利用の権利は光文社に帰属します。




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