ショートショート入選作発表&第5回募集


第5回の応募要項はこちらから


第4回募集テーマ「食卓」 結果発表



入選作は、以下の2作品に決定いたしました! おめでとうございます。
タイトルをクリックすると作品が読めます。



怪しい我が家    家田智代


夢のあとさき    酒田 紺




第4回優秀作 講評



今回は、これまででも最も多くの応募作品が寄せられました。アイデアや設定はなかなかよい作品も多かったのですが、そのアイデアを考えついたところで満足してしまっていないでしょうか。 設定で(ほほ~っ)と思わされても、展開の仕方がありきたりだったり、ラストに向けての捻りがなく、もったいないと感じる作品がかなりの数、見受けられました。一つのアイデアだけで満足せず、それをどう展開するかにも趣向を凝らしてみてください。テーマから外れてしまっては本末転倒だけれど、もっと自由に発想し、冒険してみてもいいのではないかと全体に感じました。

それでは、優秀作の講評です。(応募順)

「ポイントのご利用は?」 和泉明宏

家族の団らんを仮想家族で得ることはこれからの世にあるかもしれない。お金でという直接的なものでなく、貯めたポイントを出して来るところに、すでにそれを利用するということが当たり前になっている状況が見えて滑稽でうすら寒い。最後のスタッフたちの会話はもう少し工夫があってもいいかもしれない。

「ニエ」 香久山ゆみ

食卓が食事用のテーブルとして、食事が用意されるシチュエーションを扱った作品。妻が用意する食事がいつも一人分多い――。テンポよく短い中に不条理さと後味の奇妙さを遺している。

「食卓法」 黒髪桜

「食卓で家族そろって食事をしなければならない法律」が制定された世の中。食卓というテーマから意外な方向へと話は進んでいく、シニカルなラストが面白い。全体にもう少しシェイプさせるとテンポよく読めるようになるかと思う。

「忠実なロボット」 ひなた

満たされない人間に、日頃の自分の行動や考えを確認してくれるパーソナルロボットがどのように干渉してくるか。食卓を「家族」ととらえて、冷めた家族それぞれがどう変化したかなど、うまくまとめている。食事シーンが少し物足りない感じがする。ここが前後半の変化を際立たせるところでもあるかと。

「誕生日前夜」 刹那緑

最後の晩餐を扱ったものも多かった中、上手くまとめた作品。アンドロイドが用意する食事、そして食卓に向かい合って座るひと時。この時間の意味が最後に生きてくるところが秀逸。ラストのアンドロイドの回想は少し人間臭すぎるような気がする。

「テーブルの上のブラックホール」 小林清乃

変化球で頑張った作品。「ぼく」が夏休みの宿題や食べられない食材といったものをどうするのか、という、ほのぼのした流れから、ショッキングなラストにいたるのが楽しめた。タイトルに一捻りあるといいなと思う。

「怪しい我が家」 家田智代

ドラマティックで文章の巧みな書き手と思う。吸血鬼一家(というわけではないが)の娘とモンスターペアレントを持つ家庭の娘。生きづらい二人の交流から見える「家族」のあり方。ショートショートというより短編として読ませる作品。

「満たされるテーブル」 梨子田歩未

食卓というテーブル自体が「食事を提供する」という存在であるという、ありそうでなかった作品。主人公はその行為に甘え甘んじているのだが――というところで、どうなるのだろうと読ませられた。食卓が提供するその行為の意味、というところで、もう一捻りあるとよかったのかも。提供される食事は美味しそうだけど。

「シダンゴさま」 一柳二三

はたから見れば不可思議でも不条理でもその家庭独自のルールというものはあるもの。そういう作品の中では、奇妙で、ある種の土着的なムードが秀逸だった作品。振り切って終わるラストも、これはこれでいいかと思う。

「夢のあとさき」 酒田紺

思春期の女子高生ふたりの不思議な関係。その理由を明かされることはないが、繊細で軽やかでなんとなく切ない読後感を生む。親しい人との食事は愉しいし食卓を囲むということは大切なコミュニケーションのひとつ。それが前提にあるからこそ、ラストの台詞が生きる。

※「最後のLINE」 秋葉リサ

すみません。前回の更新時に優秀作のリストに入っていましたが、テーマ「食卓」の要素が作品中になかったため、今回は講評を見送ります。やはり、募集テーマに寄せて書いていただくことは、前提条件となります、秋葉さん、ぜひ次回は、テーマを意識して書いていただきたいと思います。

「食卓法」「忠実なるロボット」も入選作に遜色ない出来でしたが、新しさやユニークさという点でさらに上を目指していただきたいということで、お二人には次回に期待することにいたしました。






第5回募集



第5回目の作品募集を開始します!みなさんのアイデアあふれるユニークな作品をお待ちしています!


募集詳細

文字数
400字以上6000字以内

テーマ
「遊園地」
必ずしも、作中で「遊園地」という言葉を使う必要はありません。テーマはモチーフとしてお考えください。

締 切
2018年8月31日 23時59分まで(これ以降もテーマを変えて、随時、募集いたします)

応募規定
未発表の日本語作品に限ります。必ず以下の「応募フォーム」からお送りください。他作品からの盗用やアイデアの模倣は厳禁です。判明した場合には、入選発表後でも入選取り消しとなります。なお、審査、審査過程に関するお問い合わせには一切応じられません。

選 考
光文社文庫編集部

入選発表
入選作は本サイトにて発表して掲載。採用作には図書券3000円分を進呈します。※将来は書籍化も予定。
入選作の著作権は本人に帰属します。受賞作の複製権(出版権含む)、公衆送信権、および映像化、コミック化、舞台化等の二次的利用の権利は光文社に帰属します。


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